2.0バブル

最近、何にでも2.0、2.0って付けてるのを見かけます。まぁコンセプトは分からんでもないけど。確かにオライリーさんの「何かちょっと新しい」をバージョンになぞらえたのは、目の付け所が面白かった。

でも今や、そもそもの定義を離れて一人歩きしているような気がします。もっと時間が経ってから振り返ると、今みたいな状態は「バブル」と言えるんじゃないのかな。自分が渦中にいるとバブルであることに気づかないけど、でも振り返ったときに絶対みんな小躍りしてるって。そもそも「なんか新しい」というだけの、実体のないものだし。

特にIT関係では、「IT革命」「i」「e」と、流行っていっては消えた言葉も数多くある。そして考えてみると、これらはまさにITバブルと言われたときの言葉でしょう。それにWeb2.0自体、マーケティングよりの言葉であり、確固たる技術がある訳じゃない。Web2.0をバージョンの2.0と誤解せず使い分けているのは、きっとヘビーなネットユーザだけだと思う。一般の人にはホントの意味は伝わることなく、単に「何か表現が面白い」だけで流行っているんでしょう。

ちょっと歴史を振り返ってみると、テレビとか車とか海外旅行とか、特権階級の人から庶民に広まってようやく花開くもんですね。文化として根付くというか。となると、Web2.0はまだまだそんな庶民レベルではなく、一部の人の言葉であるはず。あまり踊らされず、本質を探りながらビジネスを考えていかないと、あとで痛い目みるかもな。だいたいごく普通のネットユーザは(特に日本では)、Googleのすごさなんて知らずに、「だってYahooで問題ないし」という人が多いらしいしね。