Winny作者が無罪判決

そりゃそうでしょう。利用の実態として、確かに違法なソフトの流通が多いという問題はあるけれど、あくまでも利用している人が悪いのであって、もともとのP2Pという概念が悪い訳ではない。これで開発者の首を絞めてしまうと、技術の発展もないし、日本のIT産業の衰退にもつながりかねないっしょ。

これを犯罪というならば、極論すると、人を殺す意外には使い道のない戦闘機や軍事産業こそ、幇助が適用されるのではないだろうか。だって、作っている側も、人が死ぬことがあるかもしれないことを分かっていて作っている訳でしょう。でも実際、軍事技術が民生技術の発展に寄与している功績も大きいし、その他国家間の問題にもなるので、今までもこれからも、問題になることはないでしょうけどね。

でも、とにかく開発者には、開発するソフトが違法利用されないように何とかする努力義務を課すのなら分かりますが、開発そのものを犯罪にしてはいかんですよ。ただ、あまりにクリーンなツールよりも、法的にグレーなツールの方が一般には広まっていくという問題もありますけどね。本質的には、利用者側の問題というのが1つと、あとはネットの時代になってコンテンツを二次利用したいというニーズも大きいのに、日本の環境では著作者の権利ばかりが守られて正規の二次利用がほとんどできないため、というのも問題の1つなのではないかな。