風雲児たち19巻

幕末もいよいよ佳境に入ってきて、だんだんとカオスな具合が増してきた。歴史としては面白いといえば面白いのだけど、実際にそう遠くない昔にこの日本で起きていたことなんだと思うと、ちょっと不思議。

それにしても歴史では「安政の大獄」という1つのイベントになってしまっているけど、よくよく知識を仕入れると、井伊直弼は暗殺されないほうが不思議なくらいの専制政治を行っていたんだね。権力って、本来は自分が好き勝手に振る舞うためのものじゃなくて、立場が下を守るためにあるものだと思うんだけど、いざ権力の座に着いた人は、なかなかそんな崇高な使い方はできないらしい。よく「立場が人を作る」なんていうしね。

とはいえ、じゃぁ今の政府がどうかというと、弱い人を守るのでもなく、でも専制政治をするでもなく、ある意味幕末よりもぐっちゃぐちゃなんじゃないかと思えてならん。