首都圏大停電から見えるリスク考

名古屋でニュースをみてビックリでした。まさにうちなんか、モロに影響受けるじゃないですか。大混乱ぶりをテレビで見ながら、不謹慎だけどちょっと体験してみたかったな〜と思ってしまいました。

ところで、今回の事故の報道の中で、「大都会の死角」とか「対応策はなかったのか」とか、分かったような分からないようなコメンテータが勝手なことを言っておりますが。負けずに素人が勝手にほざくと、リスク・マネジメントという観点で特に問題はないでしょう。影響範囲は大きかったものの、3時間で全面復旧できているし。

今回の事故、そもそも発生する頻度は年に1回どころか、10年に1回だって発生するほどの事故ではないはず。それでも万が一のこと考え、メンテがしにくいことと引き替えに地上16mに送電線を張り、二重化までしている。これは東電の対策不足ではなく、どう考えても船を運転していた人が悪い。こんなリスクまで考えろというのは簡単だし、取れる対策だって無い訳じゃないけど、でもそう言う人たちはそのために電気料金が2倍になったとしても享受するのだろうか。

米国産牛肉も一緒。完全なる「安全」を突き詰めることは難しいので、リスクとコストを考えながら許容できる線を探すのがリスク・マネジメントなのに。たとえば今回の事故であれば、送電線の前後に「これ以上の高さの船は通れません」と書いた鋼鉄製のバーでも設置するだけでも、十分に再発を防げる対策かつリーズナブルな対策になるっしょや。